梅津慶一 diary

たことねこ

「猫をめぐる冒険」第7回

おはようございます、わたしです。

こんな時間に起きてしまいました。

ねこさんにエサや水をあげました。

 

面白いニュースもないしひまだよ。

というわけで

 

「猫をめぐる冒険」第7回

 

時田にもらった軍資金の使い時だ。

タクシーで40分ぐらい、4000円ぐらいかけて

ついたのは、やっぱりぼくが住んでいたあたりだ。

で、指定された住所にあるのは新しくて

きれいな10階建てぐらいのマンション。

 

まあ、入るしかない。

ここはオートロックじゃないな。

入ってすぐの管理人室に誰かいる。

顔を上げたのは、中田ユキさんだった。

「いらしゃいませ、熊野君。あまり変わってないね」

「中田さんもあまり変わってないな」

高校時代とおなじように、中田さんは地味だが

きれいだった。

「ここは・・・あー、どういう場所なの?」

中田さんはいたずらっぽく笑うと「ついてきて」

といってあるきだす。

ジーパンにシャツの地味な洋服、

そういえば、化粧もしていないみたいだ。

101の部屋に入っていく。

このにおいは・・・。

その部屋には3匹か4匹ぐらいの猫がいた。

部屋全体が猫用になっている。

人間がすむための場所ではない。

しかし、ペットショップのような感じではなく、

人間にも居心地がいい。

「熊野君って猫が好きなんでしょ」

「え、ああ、うん、そうだけど・・・。

今は飼っていないんだ」

「そう、でも今日からは飼い主よ」

「うん?」

「やっぱり、何も聞いていないのね」

中田ユキはネコたちとじゃれあいながら

説明をはじめた。

「時田君が大金持ちなのは知っているでしょ」

「ああ、まあ」

「じゃあ、その時田君が超のつく猫好きなのは?」

「んー、それは知らなかった」

「そう、でね、彼が猫専用のマンションをつくったことは?」

猫専用のマンション?このマンションのことか?

この10階ぐらいあるマンションが全部猫用なんだろうか。

「あんまり説明をうけていないみたいね」

そりゃそうだ。昨日まで時田の存在さえ

忘れていたのだ。そして、紙一枚の指示にしたがって、

やってきたら、猫だらけのマンション。

「あいつは・・このマンションを猫専用に

するつもりなの」

「そうそう、そうなのよ。猫の楽園を

つくってあげるの。野良猫たちに平和な生活を

提供するのよ。すばらしいとおもわない?」

うーん、素晴らしそうだが、実現は難しいぞ。

「で、いまは何匹いるの?」

「この部屋にいる4匹だけ」

ふむむむむ。まあ、4匹なら問題はない。

だが、いったい何匹まで増やすつもりなんだ?

「細かいことはあなたがきめるのよ、熊野君」

そういうことか。

猫マンションの園長さんてわけだ。